イトウは今まさに激減し絶滅の危険にさらされています。

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特集/矢臼別演習場内の砂防ダム問題の目次

平成20年5月13日

北海道防衛局長殿

道東のイトウを守る会
代表代行 神田房行

矢臼別演習場内風蓮川水系のイトウを保護するための要望書

 報道等によると北海道防衛局は今年度風蓮川水系で2003年に設置された「別寒辺牛川水系土砂流出対策等検討委員会」と同様の組織を風蓮川水系でも設置する方向で検討中とのことであるが、これは風蓮川水系で繁殖が確認されている絶滅危惧1B類イトウの保護にとって重要なことである。「道東のイトウを守る会」として以下のことを要望する。

1.風蓮川水系における検討委員会のメンバー構成について
「別寒辺牛川水系土砂流出対策等検討委員会」ではメンバーの構成が、砂防学に偏るものであり、砂防学者に対し、イトウ研究者が極めて少なかった。このことから、イトウの専門家の比重を高めるよう要望する。

2.既存ダムの撤去について
 風蓮川水系にはすでに15基のダムが設置されているが、北海道防衛局の2007年イトウ生息等調査報告書によればそのうち3基のダムについてイトウの繁殖および産卵可能な河川環境が維持されていることが確認されている。2006年度に行われた別寒辺牛川水系のトライベツダムと同様に、早期にスリット化し、河道を復元、再生して水系のイトウがダムの上流に遡上し産卵できるよう環境を整えるべきである。特に、調査された7水系のうち、産卵適地が343ヶ所とだんとつに多い水系のダム1基については、親魚の産卵可能性上、最重要かつ緊急性が極めて高いことから、今年度中のスリット化工事に着手すべきである。スリット化することで、当面、風蓮川水系のイトウは絶滅の危機を回避できるものと考える。また、将来的にはダムの撤去を要望する。


要望書窓口 道東のイトウを守る会事務局

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