イトウ保護連絡協議会

Japanese Huchen Conservation Network

陸上自衛隊矢臼別演習場の砂防ダム問題

第19回別寒辺牛川水系トライベツ川スリットダム

第10回風蓮川水系玉川流域第1号ダム楓沢流域第2号ダム視察報告

視察日:2015年5月18日(月)
天 候:晴
参加者:7名(内報道1名)
目 的:矢臼別演習場内のトライベツ川、玉川・楓沢各スリットダムについて現況確認を行った。トライベツ川はダムの下流域の横工の撤去後の状況、玉川・楓沢は下流の砂州及び川の流れに注目した。


▼トライベツ川スリットダム

下流からダム堤を見る(2013年5月
2014年5月 下流からダム堤を見る。(2015年5月18日)
2015年5月18日(今回) ダム堤から上流域を見る。(2015年5月18日)
トライベツ川スリットダム現況図(クリックで図面が表示されます)

 

▼玉川流域第1号スリットダム

ダム堤から下流を見る。 下流からダム堤を見る。

下流、左岸の流れ。

ダム堤から上流を見る。

玉川流域第1号スリットダム現況図(クリックで図面が表示されます)

▼楓沢流域第2号スリットダム

下流からスリットダムを見る。
ダム堤から下流を見る。
 
ダム堤から上流を見る。
楓沢流域2号スリットダム現況図(クリックで図面が表示されます)

▼まとめ

トライベツスリットダムの上流は良好な状態を保っている。下流は横工が撤去され、河川の真ん中に本流が形成されている。ダム直下の右岸側への流れも完全に止まっている。あとは、右岸側のため池状態の解消だが、土砂堆積等によりなくなると思われる。

玉川流域第1号スリットダムは、昨年、下流にできた湾曲方の堆積土砂は現状を維持している。右岸側に水草が繁茂しその流れはほぼなくなっている。左岸側は、水量も増し流れもしっかりしており本流が形成されてきている。上流は安定。

楓沢流域第2号スリットダムは、上下流共に安定している。

3河川ともに、イトウの遡上には問題はないと思われる。いずれの川も、深みや流れの緩い場所に、魚種は不明だが稚魚が多数見られ、川の環境は良くなっている。

今回の視察においても、北海道防衛局の職員の方が、視察に同行してくれた。あらためてお礼を申し上げたい。

道東のイトウを守る会

植生報告:神田 房行
作図:元内 孝義
写真:飯田 弘己
文責:田中 正


「矢臼別演習場・風蓮川水系土砂流出対策等に関する最終調査報告書の公表について」(平成26年4月16日、北海道防衛局、別海町)pdf、14MB

北海道防衛局のサイトからもダウンロードできます。