平成16年5月17日
イトウ保護連絡協議会 殿
札幌防衛施設局事業部長
別寒辺牛川水系砂防ダム事業に関する要望に対する回答
1について
別海矢臼別大演習場においては、自衛隊による機甲車両等のひん繁な使用及び射撃等のひん繁な実施に伴う訓練により、本演習場内においては土地が荒廃・裸地化する等の土地の形質に変化が生じていたところ、さらに米軍による射撃等の実施を伴う訓練が新たに加
わりました。
当局においては、このような演習場内の土地の荒廃・裸地化により、降雨又は融雪時においては別寒辺牛川支流に土砂が流出しやすくなることから、北海道厚岸町の要望を踏まえ、当該土砂の流出により下流の水質を汚濁させる等の障害を防止・軽減するため、ダム
の建設を計画したところです。
2、3について
現在、自然環境に配意した土砂流出対策の検討に資するため、別寒辺牛川水系に係る流域特性等について調査しているところですが、今後、検討委員会における調査検討結果(提言)を基に、土砂流出対策の在り方について取りまとめたいと考えております。
いずれにしても、当局としては、今後、土砂流出対策について、関係機関とも調整した上で、イトウの保護を始めとする環境保護の観点から適切に対処したいと考えております。
4について
風連川水系における土砂流出の実態の把握のため、平成16年度に堆砂量調査を行うことにしており、この調査結果については、検討委員会に報告したいと考えております。
5について
先にお答えしたとおり、風連川支流及び知来別川支流については、環境調査の結果、イトウの生息は確認されておりません。
また、両河川におけるイトウの生息状況について専門家にお聞きしたところ、風連川水系については流域の農地開発等により河川環境が悪化し、稚魚の再生産は確認されておらず、知来別川支流下流部については河川の整備等によりイトウが生息できる河川環境にな
く、さらに現地調査の結果でも稚魚は確認できなかったとのことでした。
6について
現在、検討委員会については、議事の公開を図る観点から、報道機関や一般の方々が傍聴できるよう、公開形式により開催しており、傍聴される方々には討議資料も配布しております。
委員会における議事要旨については、委員会の御了解の上、当局ホームページに掲載しており、議事の外洋は十分把握できるものと考えております。
以上