第1回風蓮川水系玉川流域第1号ダム・楓沢流域第2号ダムスリット後の現地視察報告
視察日:2011年3月15日(火)
天 候:晴
参加者:4名
目 的:矢臼別演習場内風蓮川水系の玉川ダムと楓沢ダムについて、スリット化工事完了直後の現況を視察した。特に、上流域の土砂処理、上・下流の河床状況、旧魚道(玉川)の処理について注目した。
▼玉川ダム
スリット巾2m(計測では207cm)、川巾:3.5m、水深:25cm、水温:1℃、河床:礫
【スリット前の玉川ダム】 | 【スリット後の玉川ダム】 |
下流からダム堤を見る。ダム堤はコンクリート敷とコンクリートブロックで覆われていた。 | 直線でコンクリートとブロックを撤去。 |
ダム堤の上流側。池状態。 | スリット前の池状態は解消され、河道が造られている。河道の両側には土嚢が3段階に積まれている。河床は礫。 |
ダム堤から下流域を見る。スリット後も旧魚道は埋め戻し工事はされず、そのままになっていた(右の写真)。 |
▼楓沢ダム
スリット巾2m、水深:10cm、水温:1℃、河床:コンクリート(一部礫)
【スリット前の楓沢ダム】 | 【スリット後の楓沢ダム】 |
下流からダム堤を見る。コンクリートとブロック。 | 直線でコンクリートとブロックを撤去。 |
ダム堤直下の上流域。 | |
ダム堤から下流域を見る。 |
▼まとめ
今回は、本格的な融雪期前とあって、水量は少なかった。玉川については、土砂流出も殆どなく、上・下流とも河床は礫が多く、思いのほか良好な環境であった。周辺の自然環境が良いことから、トライベツ川上流域同様、1・2年で植生が回復し安定するものと思われる。
楓沢はもともと流量の少ない川だが、今後注視する点として、スリットのコンクリート部分が、その上・下流にどう影響するのか。渇水期の流量(水深)にも注目したい。
次回は、5月中旬、玉川ダム・楓沢ダム・トライベツスリットダムの3ヶ所を視察予定。
道東のイトウを守る会(文責:田中明子、写真:飯田弘己)