イトウは今まさに激減し絶滅の危険にさらされています。

| Home | イトウ保護のための宣言 | 加盟団体のご紹介 | イトウ保護連絡協議会とは? |

第6回風蓮川砂防ダム視察を終えて(視察報告)

視 察 日:2006年10月6日
視察箇所:西風蓮川第2号ダム(H8〜H10)
参 加 者:18名
目  的:矢臼別演習場内風蓮川水系の砂防ダムについて、ダムの影響、イトウの生息可能性、川の現況確認を行った。
視察報告:今回の視察には、道立水産孵化場の川村洋司主任研究員の参加を得、適切なアドバイスをいただいた。


▼西風蓮川第2号ダム (地図番号9) 堤体の高さ:9m  長さ:77m

○魚道は無い
○川 幅:上・下流ともに2〜3m   
○水 温:上・下流ともに12℃
○水 深:上流 15cm以上  下流 19cm

○魚類等:釣具を使ったところ
上流〜ヤマベ・アメマス  
下流〜ヤマベ・ニジマス・エゾイワナ(オショロコマ)・カワシンジュガイ

○ダムの上・下流は湿地で、川幅・水量ともに良い。上・下流とも川は蛇行し、瀬や渕も発達している。川底は礫もあるが、泥も多い。ダム堤上流は、立ち枯れが多く、土砂の堆積がみられ、ハンノキの浸入がみられた。


下流よりダムを見る。

真横よりダムを見る。右が下流。左が上流。

ダム堤より上流を見る。

ダム堤下部4ヶ所の穴のうち2ヶ所が通水している。残る2ヶ所は閉められている。

上流よりダムを見る。

ダム堤下部穴に流木がたまっている。早く、木や枝類を除去してほしいものです。

ダム下流の川。

さらに、下流の川。

まとめ

 今回の川は、魚種が多く、密度も濃い。また、ヤマベの個体が大きいことから、エサも豊富にあると思われる。オショロコマが生息していることから水質の良さも明らかである。

 川村氏曰く「川は、非常に良く、イトウが産卵できる川といえる。ダム堤下部の穴から、条件が良ければ上流に上がれる。」

 下部の通水している穴が、土砂で堆積し埋まる前に対策を講じる必要がある。 川によって、対策はケースバイケースではあるが、イトウをはじめ、全ての魚類が行き来できるようにしたいものである。

 次回視察は、10月下旬、熊川第1号ダム(H14〜H16)を予定している。

道東のイトウを守る会(文責:田中明子、写真:飯田弘己)


制作・著作/イトウ保護連絡協議会
(C) 2002-2006 Japanese Huchen Cnservation Network. all rights reserved.